20180112
ときに立ちどまって、この勉強方針でよいか、検証しよう。
今、体系的にまとまった問題集を解きながら、基本的な知識、体系を身に付けようとしている。なぜならば、以前も書いたかもしれないが、基本知識や体系は、いわば細かな知識をしまうための箱であり、この箱を用意しないまま細かな知識を頭に放り込んでも、記憶効率が悪いと考えるからだ。
それはそれでいい。ただ、そのペースが遅すぎる。もう年明けである。
試験までの段取りは以下のとおり。
1.箱の用意(基本知識、体系の習得)
2.箱に大量の知識をしまい込む。
3.箱にしまわれた知識を取り出して、使うトレーニングをする。
4.試験本番
用意した箱に大量の知識をせっせとしまいこむ勉強が、おそらく一番しんどい。そして不可避。しまっても失われる(忘れる)から、本番まで継続が必要となる。
という。
具体的にどう進めるか。
1.箱の用意は、今やっている方法で完成できると思う。体系的にまとまった問題集を解き、基本的な知識を暗記し、体系も理解する。ただ、これだけでは、合格できない。圧倒的に知識不足だから。
2.いかにして、大量の知識を箱にしまい込むか。司法試験のときのように、択一試験で7割程度取れればいい、というのなら、おそらく過去問を何回か解き、苦手部分を押さえるなどのちょっとした工夫で足りる。しかし、司法書士試験の合格に必要な択一式試験の点数は、司法試験のように甘くない。ここで気合を入れるために合格に必要な点数を調べなおしてみる。
H29の基準点(足切り点)は、
総合得点:207/280(約75%)
択一AM: 75/105(約72%)※35問× 3点
択一PM: 72/105(約72%)※35問× 3点
記述得点: 34/ 70(約49%)※ 2問×35点
記述49%でいいのか、と思いきや、
択一(AM&PM)と記述の足切り点数を足し上げると、181。
総合得点の足切り点207との差分、26。
ゆえに、この26を択一か記述で稼がないといけない。
さらに、この基準点はその年によって変動する。H29は低めなようだ。
試験科目内訳と問題数は以下のとおり。
択一PM(35):民訴5、民保1、民執1、司法書士1、供託3、不登法16、商登8
記述(2):不登1、商登1
※民法内訳目安:総則3、債権4、物権9、親族2、相続2
択一は全70問。主要科目である民法20、会社法9、不登16、商登8の合計で、53。仮に全問正解したら、約75%。
これを踏まえて、どのように勉強量を配分するか。
間違いないのは、70問中53問を占める民法、会社法、不登、商登が圧倒的に重要であること。
これら科目につき、
正答率90%なら、48問の正答が必要。ミス5問まで許容。
正答率80%なら、43問の正答が必要。ミス10問まで許容。
残りの科目はどうか。
憲法3、刑法3、民訴5の11問について。
過去90%とったことがある。
控えめに80%としたら、9問の正答が必要。ミス2問まで許容。
民保1、民執1、司法書士1、供託3。
未知。
正答率
70%なら、4問の正答が必要。ミス2問まで許容。
*小数点の計算は適当。
まとめる。
主要科目の正答率別で2パターンを考えてみる。
A:主要科目90%パターン
主要科目:正答率90%なら、48問の正答が必要。ミス5問まで許容。
憲刑民訴:正答率80%なら、9問の正答が必要。ミス2問まで許容。
民保・執、司法書士、供託:正答率70%なら、4問の正答が必要。ミス2問まで許容。
合計:正答61問。ミス9問。183/210(約87%)
全体得点の足切りが215としたら、差分は32.
ゆえに記述で32/70(45%)以上が必要。
B:主要科目80%パターン
主要科目:正答率80%なら、43問の正答が必要。ミス10問まで許容。
憲刑民訴:正答率80%なら、9問の正答が必要。ミス2問まで許容。
民保・執、司法書士、供託:正答率70%なら、4問の正答が必要。ミス2問まで許容。
合計:正答56問。ミス14問。162/210(約77%)
全体得点の足切りが215としたら、差分は53。
ゆえに記述で53/70(75%)以上が必要。
AとBどちらか?
ネットを見ると、255点で合格している優秀な人が記述57点だから、記述で50点を超えるのは、そうとうハードルが高そうだ。
とりあえず、記述は45~50を目標とする。
そうするとBでは、択一の得点が足りない。
よって、Aが適している。
A:主要科目90%パターン
主要4科目:正答率90%なら、48問の正答が必要。ミス5問まで許容。
憲刑民訴:正答率80%なら、9問の正答が必要。ミス2問まで許容。
民保・執、司法書士、供託:正答率70%なら、4問の正答が必要。ミス2問まで許容。
合計:正答61問。ミス9問。183/210(約87%)
全体得点の足切りが215としたら、差分は32.
記述の足切りが49%とすれば、記述で34/70(49%)以上が必要。
しかし、主要科目90%はハードに思える。
85%はどうか。
C:主要科目85%パターン
主要4科目:正答率85%なら、46問の正答が必要。ミス7問まで許容。
憲刑民訴:正答率80%なら、9問の正答が必要。ミス2問まで許容。
民保・執、司法書士、供託:正答率70%なら、4問の正答が必要。ミス2問まで許容。
合計:正答59問。ミス11問。177/210(約84%)
全体得点の足切りが215としたら、差分は38.
ゆえに記述で38/70(54%)以上が必要。
Cが現実的かな。
とはいっても、
80%やら85%を細かくねらって得点できるわけでもなし、
結局は「一問も落とすまじ!」という思いで勉強せねばなるまいて。
模試や本番で失点した時に、「何問までは落としても大丈夫」と自分を慰めるときに、意味のある話かもしれない。
尻切れトンボだが、以上。